第一回:全体概論
「マネジメント・プロフェッショナルとして取り組むべき世界を鳥瞰する」
講義概要
企業を巡る環境変化が著しい中、重要性を増しているのはCFOの役割である。従来のように経理・財務に精通している専門家という意味合いばかりではなく、マネジメント・プロフェッショナルとしての役割がグローバル・グループ経営の中で求められるようになってきている。この「新しい役割」とはいったいどういったものなのか、幅広い視点から考えていく。最近では、コーポレートガバナンス・コードなどでマネジメント・トレーニングの必要性なども謳われるところであり、またグローバル化が進むにつれて、急速にオペレーションではなくマネジメントレベルのトレーニングが実際にも必要になっているが、こうしたニーズに応えるよう、経営者、および次世代経営者が知っておくべき、考えるべきテーマにフォーカスして、分かりやすく具体的な解説を行っていく。
講義
1 日本企業を巡る環境変化とCFOの重要性
(ア) 加速する環境変化と企業の対応-何が昔と違うのか
(イ) 重要さを増す3G-グローバル化、グループ化、ガバナンスの強化
(ウ) 本社に必要なコーポレート・イノベーション
(エ) 次世代成長のカギとなるCFOの役割-経理・財務を超えて
(オ) マネジメント・プロフェッショナルとしてのトレーニング-何を学び、考えるべきか
2 本当に「良い会社」とは何か
(ア) 企業が目指すべき「成功指標」
(イ) 「企業価値」とは何を意味するのか
(ウ) 「左脳」的な企業価値-経営企画・経理財務部門の役割と課題
(エ) 「右脳」的な企業価値-経営組織・人事CSR部門の役割と課題
(オ) 経営陣に求められる「脳梁」としての役割
3 将来へのロードマップを策定する<経営戦略編>
(ア) 不確実な時代だからこそ重要な中長期の将来像
(イ) 必要なのは「計画」ではなく「戦略」である
(ウ) 戦略策定のフレームワークを使いこなせるか
(エ) ゴールに向けて「やりきる」ために何が必要か
(オ) 経営におけるリスクマネジメントの本質
4 事業経済性を確保する<財務戦略・経営管理編>
(ア) 様変わりした経理財務部門への要請
(イ) なぜコーポレートファイナンスの知識が必要なのか
(ウ) 社外からの経営資源調達-これからの資本市場活用と銀行対応
(エ) 社内への資源の配分-ポートフォリオマネジメントと経営管理の革新
(オ) 避けて通れないM&Aとアライアンス戦略
5 外部評価に耐えられる経営を実現する<情報開示・企業統治編>
(ア) コーポレートガバナンス・コードは企業をどう変えるか
(イ) 利害関係者は企業をどのようにみているか
(ウ) 情報開示が悪いとどうなるのか
(エ) CSRはきれいごとではない
(オ) 企業理念なくして多様性なし
6 次回以降に向けたプロフェッショナルCFO研修講座 内容ガイド