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FASS検定|導入事例

日産自動車タイトル

1: FASSを導入した背景と経緯は?

1: 教育改革の足がかりに。経理・財務のスタンダードを学ぶ最適のツールと判断

これまで経理・財務部門の教育はOJTを中心に、各所属での勉強会のスタイルでやっておりました。
教育担当のチームによる全体教育も行っていましたが、体系的に残っていかないという問題がありました。弊社は最近まで、業績の回復を最優先課題としていましたので、教育改革がやや後回しになってしまった面はあるかと思います。しかし、今後のさらなる飛躍を考えると、社員の教育・育成は非常に重要な課題です。

ASSは経済産業省が策定した「経理・財務サービス・スキルスタンダード」に基づいて開発されているということで、経理のスタンダードを学ぶには最適だと判断し、導入をいたしました。

2: FASSの導入対象(受験対象)とその狙いや教育体系の位置づけは?

2: 220名の社員が受験。経理・財務の基礎スキルとして位置づける

第3回のFASS試験を、本社の経理・財務部門を中心に約220名の社員が受験しました。

受験は強制ではありませんが、経理・財務として入社した人のほとんどが受験していることになります。また、受験を推奨するのと同時に、外部から講師を招いて、月に一度、FASSの分野をカバーする講座をスタートさせました。

教育体系のうち、ビジネススキルについては、弊社の人事部門が講座を提供しています。一方、経理・財務部門の教育は、日産独自と一般的なスキルに分け、それぞれ基礎講座と専門講座を設定しました。一般スキルの基礎部分には、スキルスタンダード、FAS Sを位置づけています。
FASSの導入は、世間一般に広く応用できる標準化された経理・財務のスキルの理解度を測るという狙いがあります。

3: 対象ごとに要求するFASSのレベルは?(昇格条件など処遇とのリンクもあれば)

3: スコアを評価や異動の材料にしない。スコアは匿名のアンケートで把握

私どもの基本的なポリシーは、FA SSのスコアを評価や異動の材料に使わないということです。

報酬は、「顕在化されたコンピテシー」に基づいて決定されます。ローテーションについても、潜在的な能力を見て判断されます。 FASSの最大の目的は、自分自身の位置づけをはっきりと認識し、モチベーションをアップさせる、スキルアップさせるということです。ですから、個人別に試験の結果を会社が把握することはありません。

個人を特定できない方式のアンケートを採り、全体のレベルや、各部署による得意分野、不得意分野を把握しています。経験年数や職責と、試験の結果を関連づけることもしていません。現状では、Cランク・Dランクの人が多いので、Dの人はCを、Cの人は Bを目指していこうと考えています。ただ、Aランクの人については、会社として表彰しようと準備を進めているところです。

今のところ、受験者と上司とのコミュニケーションの材料として活用できればよいと思っています。もちろん上司は、それを評価につなげたり、ローテーションの材料にはしないというのが前提です。

4: 今後の教育上の課題は?

4: 結果は全体平均と同レベル。FASSの今後に期待

FASS全体の平均結果は公表されていますが、弊社のアンケート結果と、ほとんど同じ分布でした。
つまり、日産自動車は、全体平均と同じレベルということになります。経理・財務は専門的能力を持った職務ですから、やはりBランク以上を目指して欲しいと思っています。

FASSが蓄積を深め、経理・財務のTOEIC®として広く浸透してほしいし、さらに専門性を持った上級コースにも発展していってほしいと思います。

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