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FASS検定|導入事例

バンダイナムコホールディングス

1: FASSを導入した背景と経緯は?

1: 事業支援、全社財務状況を広く見る視点を強化するため導入を決定

現在、ホールディングスとバンダイナムコビジネスアークで大小合わせて10数社の経理・財務業務を受託しています。またグループ全体の経理・財務業務も行っており、両社で経理・財務業務に従事している社員は約80名。両社は常に情報交換し合い、人事異動を行いながら密に連携し業務を進めております。しかし、業務を集約し、効率化も目指しているため、社員の業務が機能別に細分化することは避けられません。

経理財務部としては各事業会社の事業支援の役割も担っており、事業会社に人材の供給もしておりますので、経理・財務の広い分野の基礎的知識を持った人材が求められます。そこで注目したのが、実務寄りのスタンダード知識をチェックできるFASSです。受験の準備、勉強をとおして経理・財務分野の基礎的な知識をチェック、足りない部分を把握し、個々の努力目標としてもらいたい。そう考え、FASSの導入を決定しました。こうした知識は、グループ全体の経理・財務を広く見るという意味でも欠かせません。

2: FASSの導入対象(受験対象)とその狙いや教育体系の位置づけは?

2: 経理財務部のオールスタッフがチャレンジ。定期的に受験を呼びかける

導入した2007年は60数名が受験し、以後の2年を含めてのべ200名程度が受験。対象を絞ることはなく、原則としてホールディングスとバンダイナムコビジネスアークの経理財務部全社員が受験しています。2010年から3年は任意としてのべ60名程度が受験しましたが、今期は約80名全員の受験を必須としました。スコアアップを目指して連続受験をする社員もいますが、経理財務部としては「実務スキルの現状を把握する」という観点から、数年おきに受験を励行するというスタンスです。オール受験が基本ですが、重点的に受けてもらいたいのは入社10年~15年ぐらいの層ですね。このクラスは実務で経験を積み、精通する分野が増える一方、実務経験の少ない苦手分野もはっきりしてきます。その層の実務スキルを計る意味でも、広い領域をカバーしてくれるFASSは効果的だと思っています。

3: 対象ごとに要求するFASSのレベルは?(昇格条件など処遇とのリンクもあれば)

3: 個人でも組織でも活用し、苦手分野、弱点の把握、強化に役立てる

スコアを昇格条件に直接紐づけることはありませんが、上長と共有し、自己啓発のディスカッションの材料にするケースも見られます。全体では、税務申告書を作成するなど税務実務に携わるスタッフは限定されているためか、税務分野が伸び悩む傾向がありますね。このため、経理財務部が勉強会を企画するなどのケアを進めてきました。

大目標では新入社員も含めて「Aランクを目指そう」とアナウンスしています。導入当初はE、Dランクも散見されましたが、勉強会などの効果か、近年はレベルアップが顕著です。経理財務部では、一般社員への基本的な業務指導が期待されるサブリーダー、その上に管理職層のリーダー、マネージャーが位置する職制です。一般社員を指導するサブリーダーにはC以上を、リーダーはB以上、マネージャーはAを望みたいというのが大まかな基準です。一般社員は入社時のスキル、経験値も様々なので、特に明確な基準は示していません。個人でも組織でも苦手分野、弱点を把握し、強化していければと考えています。

4: 今後の教育上の課題は?

4: 確実な浸透を感じる中、全員を定期的に受験させていきたい

ホールディングスとバンダイナムコビジネスアークでは毎期首、組織目標からブレークダウンして個人目標を決めるのですが、その目標に「FASSのAランクを目指す」を設定する社員もいます。導入から6年を過ぎ、経理財務部スタッフには確実にFASSが浸透してきています。

今後の展開ですが、ホールディングスとバンダイナムコビジネスアークの経理財務部、全員が定期的に受験していくという基本方針は変わりません。各分野の得意・不得意をよりきめ細かく分析し、個人の努力目標にしていければと考えています。また、日本CFO協会がスタートさせた「経理事務エキスパート(PASS)」にも注目しています。部内の派遣社員に受験させるなど、導入を前向きに検討しているところです。

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