

経済産業省から 「日本の経理・財務という分野をしっかりと研究したいのです」というお話があったのが、2001年のことでした。
日本のすぐれた会社の経理・財務を研究する委員会が発足し、ノウハウを集結する作業が進みました。委員会(委員長花田光世慶應義塾大学教授、委員兼座長木村幸彦公認会計士)には、代表的な上場企業の経理・財務担当役員の方々が委員として参加し、さらに、すぐれた会社1000 社の経理部長から話を聞いて、世界に通用する日本の経理・財務のノウハウの集大成がなされたのです。そうして2005 年にでき上がったのが、経済産業省「経理・財務サービススキルスタンダード」です。
日本企業古来のよいところをとり出してある。これが、このスタンダードのミソです。
つまり、ここでいう経理・財務ということばの中には、「日本のよい会社のエッセンスを集めた」というニュアンスが入っています。そしてFASSとは、そうしたすぐれた経理・財務の実務的な知識を、どれだけ備えているかをTOEIC 形式で測る日本CFO協会の検定です。
判定の方法はTOEIC 方式で行われるので、合格、不合格ではなく点数で出てきます。その点数に応じて、会社の中でどのくらい経理・財務の仕事がわかっているか、というレベルが判定されます。
この検定は発足以来受験者数が増え続け、導入する企業が増えてきています。また、今後は経理・財務の人たちだけでなく、販売・製造・研究の人たちも、この検定テストを受けることになるでしょう。
さらに、この検定の導入を検討したいという話が、東アジア諸国から日本CFO 協会にきているとのことです。公認会計士試験や税理士試験よりも先に、まずは経理・財務の実務力をアップさせたい、というのがこれら諸国の人たちの願望と狙いのようです。
確かに、公認会計士試験や税理士試験の勉強では、会社を良くしていく方法は教えてくれませんが、FASSは、会社の実務にすぐに役立ち、経営に直結しています。彼らの気持ちもよくわかります。
※45頁、46頁より抜粋(太字表記のみ編集)。